野々上遺跡
所在地:羽曳野市野々上2丁目
野中寺(やちゅうじ)の東側一帯に位置する飛鳥時代から平安時代にかけての集落跡です。その範囲は南北約800メートル、東西約400メートルに及ぶ広大な遺跡となります。調査は平成3から9年(1991から1997)に野中寺の東側を中心に実施され、道路によって区画された大型の堀立柱建物群や井戸などが確認されています。
一方、出土遺物も膨大な量で、当時使用していた土器や野中寺の瓦などがあります。特筆できるものとしては、7世紀のものと考えられる倭櫃(横に桟さんがついたお櫃(ひつ))や海老錠(海老の形をした錠前)があり、その形は奈良の正倉院(しょうそういん)と類似します。また、現在のところ類例がない土製の面が2点出土しています。これらは、野中寺が渡来系氏族の氏寺であったことと関連するものと思われます。

調査区遺構検出状況

井戸検出状況

瓦溜り出土状況

出土土器類
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羽曳野市教育委員会事務局
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更新日:2024年01月19日