善正寺跡
所在地:羽曳野市はびきの2丁目
羽曳野丘陵中腹・東面側にあった白鳳時代に建てられた寺院跡です。寺跡は、戦後まもなく始められた土採りによって現在は宅地となり、その痕跡は残っていません。調査によって、この寺院は 薬師寺式の伽藍配置をもつことがわかりました。発見された金堂の礎石には、「白瑪瑙」と称する白色大理石が使用され、二重基壇の存在とともに寺の独自性を示しています。独自性は、出土している瓦にも見ることができます。その瓦は、7世紀後半に製作された軒丸瓦で、大きな中房の周辺に幅広い八葉の単弁をもち、さらに花弁の先端が蕨手状に折り返して単弁の頭に接するのが特色です。出土している瓦から考えられる寺の創建は7世紀の中頃で、その後9世紀までは維持されていたと考えられます。

東塔基壇跡

金堂基壇復元状況
写真:北野耕平氏提供
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更新日:2024年01月19日