阿弥陀廃寺

更新日:2024年01月19日

所在地:羽曳野市南恵我之荘5丁目  

 平成5年度の区画整理事業に伴い新しく発見された遺跡です。隣接地には江戸時代から続く小土墓地が存在し、絵図に残る字名から「阿弥陀廃寺」と名づけました。しかしながら、長い年月の間に水田や畑となり、かつてここに寺院が存在したことを知る人は無く、伝承にも残っていませんでした。

 調査では、8世紀ごろの掘立柱建物と16から18世紀を中心とした遺構が発見されました。出土した瓦から15世紀の終り頃には小規模な建物が築かれ、その近くに五輪塔(ごりんとう)が存在する墓が形成されます。16から18世紀には、大きな溝によって区画された方形状の敷地の中に屋敷と考えられる建物が建てられ、18世紀前後に最盛期を迎えます。天保(てんぽう)年間の絵図に見られる「ヒジリヤシキ」が今回発見された遺構に該当するものと考えられます。

区画溝

区画溝

唐津系鉢

唐津系鉢

土坑から発見された土器群

土坑から発見された土器群

埋甕(トイレ)

埋甕(トイレ)

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