横口式石槨

更新日:2024年01月19日

 片方の小口に入口を設けた、石造りの箱型の埋葬施設で、木棺や漆(うるし)で布を張り合わせた乾漆棺(かんしつかん)、陶製の棺(ひつぎ)などを納めます。家形石棺のような箱形の身と屋根形の蓋からなるもの、十数枚の板石で底と側、天井を組み立てるもの、薄い板石を積み上げるものなどがあり、安山岩(あんざんがん)や凝灰岩(ぎょうかいがん)などの切石を使った精巧な造りである点が注目されます。

 石槨(せきかく)の前方に、横穴式石室のような羨道(せんどう)や前室を設けたものも多くありますが、原則的には被葬者は一人のようです。分布の中心は奈良県や大阪府で、皇族や高級官人、有力氏族(しぞく)の長など、限られた人物の墓と考えられます。

横口式石槨
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