杜本神社

更新日:2024年01月19日

所在地:羽曳野市駒ヶ谷  

 駒ヶ谷駅から東に約10分程歩いた宮山頂上付近にある神社です。現在の祭神は、経津主命(ふつぬしのみこと)・経津主姫命(ふつぬしのひめのみこと)とされていますが、平安初期には百済宿袮永継(くだらのすくねながつぐ)とその祖先の飛鳥戸氏(あすかべし)を祀(まつ)る神社であったようです。

 藤原永継の子・冬嗣(ふゆつぐ)は、嵯峨天皇のときに起こった薬子の変を契機として設置された蔵人所の初代蔵人頭に任命され、急速に力を伸ばしていきました。そして永継とその祖先神を祀っていた杜本神社は、大・小の官社(式内社)とその祭神を記した『延喜式(えんぎしき)』のなかでもっとも格式の高い名神大社として位置づけられ、宮中(きゅうちゅう)の月次祭(つきなみのまつり)や新嘗祭(にいなめさい)には朝廷から勅使(ちょくし)が派遣されました。

 その後織田信長の高屋城(たかやじょう)攻めの兵火を受けて焼失し、さらに豊臣秀吉のときには所領を没収されるなど衰退していましたが、江戸時代に金剛輪寺(こんごうりんじ)(杜本神社の神宮寺)の住職・覚峰(かくほう)によって再興されて現在に至っています。

 祭礼は春が4月8日、秋が10月7・8日で、後醍醐(ごだいご)天皇・後村上(ごむらかみ)天皇の書状や人身獣面の隼人石などが残されています。

杜本神社

杜本神社

金剛輪寺

金剛輪寺

この記事に関するお問い合わせ先

羽曳野市教育委員会事務局
生涯学習部 文化財・世界遺産室
大阪府羽曳野市誉田4丁目1番1号
電話番号:072-958-1111(代表)
ファックス番号:072-947-3633

メールフォームによるお問い合わせ